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山崎康晃「悔しいけど、結果は必ず出る。内川さんの方が上だった。うまく打たれた」
- 2017/11/05(日) 10:28:02
■DeNA、健闘及ばず涙 守護神・山崎が同点被弾で逃げ切り失敗
2017年11月5日 中日スポーツWEB
◇日本シリーズ第6戦 ソフトバンク4-3DeNA
梶谷の右翼からの返球が本塁手前ではね、嶺井の頭上を越えた。延長11回、無念のサヨナラ負け。セ・リーグ3位から快進撃を続け、史上最大の下克上への道のりが、ついに途絶えた。
ラミレス監督が「弱点がほとんどない。完成されたチーム」とたたえるパ・リーグ王者のソフトバンクを追い詰めた。1点を追う5回、指名打者で今シリーズ初先発と抜てきした白崎が左翼席へ同点ソロ。さらに2死二、三塁からロペスが左前へ2点適時打を放ち、リードを奪った。
しかし、1点リードの9回、手中に収めかけていた勝利がこぼれ落ちる。満を持して登板した守護神の山崎康が1死から内川に痛恨の同点被弾。指揮官は「ベストの選手を使って敗れた。まったく後悔していない」と一切選手を責めず、淡々と敗戦を受け止めた。
前身の横浜時代から19年ぶり、DeNAとして初の日本シリーズは3連敗スタート。いきなり崖っぷちに追い込まれたが、選手たちはあきらめなかった。セ・リーグのCSのファーストステージの阪神戦でも「負けたら終わり」の窮地から逆転突破。ファイナルステージもアドバンテージを含めて0勝2敗の状況から広島を4連勝で下した。1戦ごとにたくましさを増し、日本一まであと少しに迫った。
第6戦に先発した日本人野手8人の平均年齢は26歳で、投手の今永は24歳。若手主体のチームは、まだまだ伸びしろを残している。「負けはしたが、得るものが多かった1年。来年の優勝を目指して準備していきたい」。この敗戦を糧に、近い将来必ずやリーグV、そして日本一をもぎ取る。 (小林孝一郎)
◆山崎康1球の怖さ痛感「内川さんの方が上だった」
レフトへ高く上がったアーチとともに、下克上の夢が遠のいた。1点リードの9回1死。守護神・山崎康が内川に浴びた同点ソロが、DeNAにとって痛恨の一撃となってしまった。
勝利まであとアウト2つ。カウント1-1からのツーシームは、真ん中低め、ほぼ狙い通りの高さへ。しかし内川に、ものの見事にすくい上げられた。「悔しいけど、結果は必ず出る。内川さんの方が上だった。うまく打たれた」。山崎康はそう唇をかんだ。
「胴上げ投手になりたいんです」。こんな夢を抱きながら、必死に奮闘した。後がなかったから第4戦から、3試合連続の登板。第5戦は今季初のイニングまたぎをして、勝利に貢献した。しかし、最後はつらい結末が待っていた。
それでも、背番号19はこの現実を受け止めつつ必死に前を向いた。「終わってみて1球の怖さを痛感したわけですが、あの時、こういう経験をして良かったと思えるように、悔しさを胸にやっていきたい」。こう言い残して、戦いの舞台を後にした。(井上洋一)
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