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内川、日本一になるまで封印すると決めていた古巣への思い
- 2017/11/05(日) 10:20:28
■【ソフトバンク】内川が起死回生の9回同点弾…工藤監督「最高の男」
2017年11月5日6時0分 スポーツ報知WEB
◆SMBC日本シリーズ2017第6戦 ソフトバンク4x―3DeNA=延長11回=(4日・福岡ヤフオクドーム)
劇的な結末は、内川なしでは起こりえなかった。「一番いいところで、本当に出てくれた…」。まさに起死回生。土壇場でチームを救ったのは1点を追う9回1死だった。1ボール1ストライクからの3球目。守護神・山崎康のツーシームをすくい上げた。
願いを込め、左翼テラス席へ視線を送った。サヨナラ勝ちにつながる同点ソロ。一塁を回り3度、右手でガッツポーズをつくった。仲間に4度胴上げされ、その後の工藤監督インタビュー。「内川キャプテン! 最高の男です! 皆さん、拍手をお願いします!」。監督に突然招かれ、本拠地の大歓声を浴びた。
7月に左手親指を骨折。約2か月の戦線離脱を経験した。「日本一になって、みんなに恩返しがしたい」と繰り返してきた主将。神懸かり的な活躍で楽天とのCS最終ステージでは4試合連続本塁打でMVPに輝き、日本シリーズでも優秀選手を受賞した。
大分工時代に左かかとの骨が割れ、困難な病と戦った。00年のドラフト1位で横浜入団。プロの扉を開いてくれたチームは親会社を変え、人気球団の階段を駆け上がっている。1軍で芽を出し始めたのが2年目。同期入団の吉見(現DeNA打撃投手)も同年に11勝を挙げた。内川にとっては大卒の先輩左腕。当時は寮に戻ると、肩や背中に湿布を貼ってあげるのが役目だった。野手と投手。「どっちが多く打てるか」と安打数を競ったのも思い出だ。
第1戦から3連勝し、1日の4戦目(横浜)で初めて敗れた。勝敗がほぼ決まった8回の守備。実は一塁で「優勝するのは俺らだから」とつぶやいた。それが聞こえたDeNAの選手に火を付けたのは間違いないが、強い自己暗示でもあった。「僕が横浜にいた時は日本一になる夢を持つ機会はなかった。そこまで押し上げてくれた選手には感謝したい」。日本一になるまで封印すると決めていた古巣への思い。やっと、緊張の糸を解くことができた。
3月のWBCでは、尊敬する小久保監督に代打の切り札を託され、35歳で結果を出すことの難しさも知った。長く、苦しかった2017年はハッピーエンド。有言実行の姿は、偉大で格好良かった。(長田 亨)
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